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Q3 居住者から騒音についての相談がありました。管理組合としてどう対応すれば良いでしょうか?

 共同住宅であるマンションには騒音問題は切っても切れない存在であると思います。
 ただ、一括りに騒音問題といっても原因は様々で、①生活時間帯のズレや上下階間でのトラブルのような部屋単位のものから、②大音量で楽器等を演奏して多くの居住者に迷惑を及ぼしている場合のようなマンション全体に影響するもの、はたまた、③住民間の騒音トラブルではなく水漏れ等の建物に生じた不具合によるものまであります。
 まずは、その原因の調査、騒音の程度を確認してからの対応となります。

 調査の後、管理組合としての対応を行うこととなりますが、①②③それぞれの場合に応じてその対応方法が変わってきます。

①の場合
 個人間の問題については、原則的には個人で解決してもらうことになります。ですが、個人間ではどうしてもトラブルに発展しやすいので、これを防止する目的で、マンション全体に向けた注意文書を配布、掲示したり、管理組合がクッションとなって住人間のトラブル解決を支援することが考えられます。
 ただし、トラブルに発展した場合には、管理組合が介在する事でその問題が複雑化する恐れもありますので、状況に応じて専門家を紹介するなどの、慎重な対応を行ってください。

②の場合
 例えば、住居専用のマンションで営業行為を行っていたり、多数の住戸に迷惑を及ぼしているなど、騒音の発生原因によっては、法律や規約に違反している場合が考えられます。
 こういった場合には、管理組合として、まずはトラブルの内容が違反行為になっているかどうかの判断を行い、騒音を発生させている住戸に注意を行います。その後、改善されない場合には、行為の停止や使用差し止め等、法的な対応も視野に入れて対応しますが、ここまで至らないよう、できる限り話し合いで解決するよう努力してください。
 それでも解決しない時には、複雑な対応となりますので、速やかに法律専門家に相談する事をお奨めします。

③の場合
 老朽化や施工不良などが原因で不具合が生じて、音が発生する場合があります。この場合には、床や天井の内部で問題が発生していますので、工事業者に依頼して調査、補修していただく必要があります。このとき、原因によっては施工会社のアフターサービスや保険などを利用することができますので、しっかりと確認して対応してください。